みなさん、こんばんは
副院長の犬飼です。
今日は久々の『歯の豆知識』、舌苔についてです。
舌に乳白色の膜ができていることを気にする方が増えているようなので、舌にできる苔、舌苔について説明します。この舌の白い膜は、口臭の原因になるの?
<原因>
食べカスや、舌の粘膜が剥がれたカスなどが味蕾の隙間に入り込んだ物。
(*味蕾は味を感じる舌の表面の小さなザラザラした突起)
<口臭の原因になるのか>
ひどい舌苔は口臭の原因になります。風邪、寝不足、疲れ、ストレス、緊張、などにより舌表面の粘膜が荒れたり、舌苔を洗い流してくれる唾液の量が減少すると発生。舌苔が黒く変色する場合は、病気のサインです。内科医はよく舌と口腔内を診察しますが、舌は体調を示すバロメーター。身体が正常であれば、正常な舌苔があって当然なんですね。
<取り除く必要はあるのか>
身体が健康な場合、舌も正常です。無理に擦ると正常な膜まで剥がしてしまい、味覚を損ねたり、口腔内の清浄作用の妨げとなります。また、擦りすぎると食事時に痛みがでます。
<朝起きると特に白くネバネバします>
寝ている間は、唾液の量が減少するため、舌苔が洗い流されません。なので、口臭ではなく自然な生体反応と考えるべきです。
<対策>
まずはよく寝て体調を整え、唾液を意識すること。どうしても気になる時は、1方向にだけ1~2回優しく専用ブラシで拭いてください。