岐阜市の歯科・歯医者・インプラント|りお歯科クリニック

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歯科医師ブログ 歯磨き粉の選び方

こんにちは!
今年は暑い日が続き、過ごしやすい秋という季節を楽しむ事もなく11月に突入しました。
ここ2~3日辺りから朝晩が急に冷え込み寒暖差に体調を崩されている方もみえるのではないでしょうか?
さて、11月の、りお歯科クリニック歯科医師ブログですが、11月8日「いい歯の日」に照準を合わせて、どんな事を書こうか悩んでいたのですが、実は当院では歯磨剤(歯磨き粉)や歯ブラシなどの販売を縮小しており、最終的には販売を取りやめる予定をしています。

最近は、歯科専売品と言われる商品もドラッグストアやハンズ(旧東急ハンズ)やドン・キホーテなどでも購入できるようになり、通販では当院で販売するより安く売られているサイトも出てきている事から、当院で購入していただく事が患者さまにとって最良の選択肢では無くなってきているからです。
もちろん歯磨きは、口腔内の健康を維持するために欠かせない習慣ですし、適切な歯磨剤と歯ブラシを選ぶことは、歯周病や虫歯の予防にとって非常に重要だと考えられています。
しかし、市場には多種多様な製品が存在し、それぞれに異なる効果が期待されるため、どの製品を選ぶべきか迷うことも多いと思われます。

そこで今回は、歯磨剤と歯ブラシの選び方について、歯科医師としての視点から解説していこかと思っていたのですが、実は想定していたよりも長文になってしまったため、先ず11月は歯磨剤、いわゆる歯磨き粉について書いていこうと思います。

歯磨剤(歯磨き粉)の選び方

まず、歯磨剤は大きく分けて、一般用と薬用の二つに分類されます。
一般用の歯磨剤は、口腔内の清潔を保つための基本的な成分が含まれており「化粧品」に分類されます。
薬用の歯磨剤には特定の疾患予防や治療を目的とした薬用成分(有効成分)が含まれており、「医薬部外品」に分類されます。
日本国内で販売されている歯磨剤の約9割が医薬部外品となっています。

フッ素入り歯磨剤

フッ素は、虫歯予防に最も有効な成分の一つとされており、濃度の差はありますが医薬部外品の歯磨剤の約8割に薬用成分として配合されているそうです。
フッ素は歯の表面に働きかけてエナメル質を強化し、酸に対する耐性を高めます。
また、初期の虫歯を再石灰化させる作用もあります。

特に、虫歯リスクが高い方や成長期の子供にはフッ素入りの歯磨剤を選ぶことが推奨されています。
推奨されるフッ素濃度は2023年変更され、歯が生えてから2歳まで/900~1,000ppm、3~5歳/900~1,000ppm、6~14歳は成人と同じで1,400~1,500ppmと、されました。
一般的に日本で販売されている歯磨剤のフッ素濃度は1,000ppm前後が多いそうですが、このブログを書くためにドラッグストアで子供の頃家にあった有名な歯磨き粉を見てみたら、残念ながら半分以下でした。
それとは逆に一般的に大人用歯科専売品の歯磨剤は、1,500ppmに近い濃度の物が多く売られています
ちなみに、海外では5,000ppmなんていう歯磨剤も虫歯のリスクが高い人向けに販売されているそうです。
分かりやすいところで、歯磨剤選びはフッ素濃度をチェックしてみると良いかもしれませんね!

研磨剤の配合量

歯磨剤に含まれる研磨剤は、歯の表面を清掃し、プラークやステイン(着色汚れ)を除去する役割を果たします。
しかし、研磨剤の粒子が大きすぎたり、配合量が多すぎると、歯の表面にダメージを与え、長期間使用することでエナメル質を傷つけるリスクがあります
特に、ホワイトニング効果を謳った歯磨剤は研磨力が強いことが多いため、使用頻度には注意が必要と言われています。
海外で話題のホワイトニング歯磨剤を日常的に使用していて「歯がしみる症状がでた」なんて話もよく耳にします。
日常的に使用する歯磨剤は、低研磨または研磨剤不使用の製品を選ぶのが望ましいと言えます

薬用成分

薬用歯磨剤には、歯周病予防や口臭対策、知覚過敏の緩和を目的とした成分が含まれている物もあります。
例えば、歯周病予防には、殺菌作用のある塩化セチルピリジニウム(CPC)やトリクロサンが効果的です。
知覚過敏には硝酸カリウムやシュウ酸カリウムが配合された製品が有効で、歯の神経を保護し、痛みを緩和します。
自分の口腔内の状態や疾患に合わせた薬用歯磨剤を選ぶことも、効果的な口腔ケアのポイントです。

発泡剤

代表的な発泡剤として、ラウリル硫酸ナトリウム、ラウロイルサルコシンソーダなどがあり、泡立つ事で口腔内に薬用成分が行きわたり、泡でプラークを柔らかくできると言われていますが、そこまでの効果があるとは思えません。

実際に歯科専売品の歯磨剤では配合されていない物の方が圧倒的に多いですし、泡ではプラークを除去する事はできません。
逆に発泡剤が入った歯磨剤を使われる時には、泡立つことで得られる爽快感によって、しっかりブラッシングが出来ている気分になりやすいので、注意が必要です。

その他

最近では、プロバイオティクス入り歯磨剤や天然成分を使用したオーガニック歯磨剤も人気を集めています。
プロバイオティクス入りの製品は、口腔内の善玉菌を増やすことで口臭や歯周病の予防に役立つと言われています。
一方で、オーガニック製品は合成成分を避けたい方やアレルギー体質の方に適していると言われていますが、これらの効果を重要視するあまり、歯のために有効とされている成分を配合していない歯磨剤を選び後悔しないよう、慎重に選ぶ必要があるように思います。

2024年おすすめの歯磨剤

何となく、ご自身に合う歯磨剤が見えてきましたか?
最後に2024年11月8日「いい歯の日」現在でおすすめできる歯磨剤を目的別に少し書いておこうと思います。

大人におすすめ:ライオン/チェックアップスタンダード
歯科医師おすすめ歯磨剤
おすすめポイント:低研磨!低発泡!低香味!フッ素濃度1450ppmと、最高濃度配合!
味も2種類から選べます。
ライオンさん曰く、うがいしてもフッ素が流れ出しにくいフッ素高滞留処方にも期待したいですね!
お子様も6歳以上から使用が可能になります。

お子様におすすめ:ライオン/チェックアップkodomo
子供におすすめ歯磨き粉
おすすめポイント:こちらもスタンダードと同じく、低研磨!低発泡!低香味!フッ素も乳幼児期~5歳まで用500ppm学齢期のお子様向け最高濃度の950ppm配合! 味もストロベリー、アップル、グレープの3種類から選べるので(乳幼児期用kodomo500はグレープのみ)お好きな味を探されるのも良いかも知れません。

とにかくしみる!:グラクソ・スミスクライン/シュミテクト プラチナプロテクトEX
歯科医師おすすめ歯磨き粉
おすすめポイント:現在、一番知覚過敏に特化した歯磨剤と言えます。
当院でもサンプルを取り寄せてみましたが、効果を実感できた患者さまも多く見えました。
味もクリアミントとシトラスミントの2種類からお選びできます。
値段が高めなのと、シュミテクトの種類が多すぎて間違いやい事が欠点です(笑)

歯を白くしたい:GC/ルシェロ ホワイト
歯科医師おススメホワイトニング歯磨き粉
おすすめポイント:歯科医師の先生でホワイトニング歯磨剤の、おすすめをしている方は多くないと思います。
理由は簡単で着色除去が期待できる歯磨剤は、刺激も強く粒子も荒いため歯や歯茎を傷つける恐れがあるからです。
その中でも比較的おすすめなのが、ルシェロホワイトですが、毎日使うというよりは、気になった時に短期間集中して使う程度に留めていただきたいです。

いかがでしたか?
「いい歯の日」の歯科医師ブログは歯磨剤について書いてみましたが、来月12月は歯ブラシについて書いてみようと思います。
毎日使うものですし、毎日のホームケアは本当に大事なので、参考にしていただけると嬉しいです。

岐阜市の歯医者 りお歯科クリニック 歯科医師ブログでした!